2/14(火) Sahagún - Reliegos 31.3 km
6時半くらいに起床し、7時半くらいにこの日は出発した。あわよくば今日は37km先のMansilla de las Mulasという街まで行きたい。
Sahagúnは古きよき町、といった感じだった。
街を出ると、虹が見えた。近くで雨が降っていたようだ。
朝焼けはつかれていた体を癒してくれた。
しかしこの後、腰の痛みと足の痛みが本格化した。
他の巡礼者に比べて、2倍以上のスピードで歩いていた。僕の周りで同じ距離を毎日歩いていたのは、フィンランドのタフガイくらいであった。
僕はそこまで体が屈強ではない。連日の無理がたたって、体が悲鳴を上げていた。
この日は、道自体も単調で、かなり苦しい一日となった。
昼すぎくらいになんとかEl Burgo Raneroという17kmくらい離れた街に到着。地元のカフェを見つけて崩れ落ちるように入った。
30分くらい休憩してから、足の痛みを我慢しながら歩き始めた。
足の痛みは歩けば歩くほどひどくなっていった。一歩進めるごとに足首と膝が悲鳴を上げる。おまけに腰も痛い。気づけば15分に一回は休憩していた。
結局この日は、レリエゴス(Reliegos)という小さな村に泊まることにした。40年くらい前に、隕石が落ちた村らしい。
村の小さな公営アルベルゲにはwifiはなかったが、キッチンはついていて快適だった。
15時くらいに到着してからしばらくすると、昨日Sahagúnであったオランダ人の女の子ニコリンが来た。他の巡礼ファミリーのメンバーはバスで先の町Leónまで行った人もいれば、先の村に行った人もいたようだった。
しばらくするとポーランド人の巡礼者アダムがやってきた。アダムは30台半ばか後半くらいで、ニコリンは20台半ばくらい。
3人ともスーパーマーケットで何か買いたかったが、スーパーはシエスタで閉まっていて、すぐにはいけなかった。5時半ごろ行ってみたら、品揃えが最悪だった。田舎だからね。どこにいても何でも買えるわけではないよね。
アダムは疲れきっていて、持っていた林檎をベッドで食べていた。僕とニコリンは、Reliegosの唯一のバーに行って、夕飯を食べることにした。
このBar Elvisはクセの強い場所だった。マスターが面白い人で、ずっと踊っている。ラテン音楽を流していたが、トラック数が3トラックくらいしかなく、10分くらいすると止まるので、繰り返しリピートしていた。
また壁一面に、巡礼者がメッセージを書いていた。寄せ書きみたいな感じ。
とにかく、ユニークで忘れられない場所だ。
僕はスパゲティ的なものをたらふく食べ、満腹に鳴った。僕らはアダムにコーラを買ってアルベルゲに戻った。
アルベルゲに戻ると、アダムが紅茶を入れていた。僕らは買ってきたコーラを渡し、アダムに紅茶をもらって、そのまま寝室で団欒した。巡礼のことやお互いの国のことなどで盛り上がった。アダムは巡礼一日目で、Sahagúnの別のアルベルゲからスタートしたようだった。今日の道のりに彼も中々堪えていた。
一方ニコリンはパンプローナ(Pamplona)という牛追い祭りで有名な町からスタートしていたようだ。僕よりも長い距離を歩いている。
足の痛みのことを二人に告げると、塗り薬をくれた。特に、ワセリンは非常に効果があると巡礼者の間で評判らしい。僕はワセリンと薬を塗って足の様子を見ることにした。
巡礼者の中には、歩きすぎた結果、負傷して巡礼を中断せざるを得なくなるひともいるらしい。自分はかなり無理をしていると思った。
負傷して巡礼を終えられなくなっては、多分一生後悔するだろう。気をつけなければ。
今夜は部屋に電気ストーブがあり、寒い思いをせずにすみそうだ。明日には、大きな町Leónに到着する。痛みを抱える足を案じた一方、うきうきしながら寝た。